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2013年8月21日水曜日

小説家の資質

 小説家になるには本をたくさん読んでいることとかあるかも知れないけど、それ以上に音楽の資質が必要らしい。村上春樹は小澤征爾との対談で「逆の言い方をすると、音楽的な耳を持ってないと、文章って上手く書けないんです」と言い、文章にリズムがないと誰も読まないと続けている。この本(『小澤征爾さんと、音楽について話をする』小澤征爾×村上春樹 新潮社、2011)では、小澤征爾が指揮についてとんでもないことを言ってる一方で村上春樹がまたとんでもない知識で食らい付いているので、一読の価値がある。



 で、確かに音楽好きの作家は多い。花村萬月もギタリストとして、『俺のロック・ステディ』集英社新書、2009を出版しており、深沢七郎もまたスパニッシュ・ギターを弾く。安部公房がプログレッシブ・ロックバンドのピンク・フロイドの大ファンで、ちょっとでも悪口を言おうものなら怒ったという話もある。



 逆に音楽が嫌いな作家を探すのが難しいくらいだ。本も読まない、音楽もそんなに好きでは無い(作品中に曲名が出てくるが)作家に赤瀬川源平がいるが、この人は元々、美術をやっていた人で素養が違う。この人は再生産する人でなく、湧き出して来る人なのでそう比較できない。



 でも、小説を書くに当たって音楽の資質があった方が良いのは間違い無い。どちらも時間芸術だから似ている部分は大きいのだ。漫画家は……どうなんだろ。アニメーターや翻訳家がヘッドフォンして音楽を聴きながら仕事しているのは知っているけど。







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