小物主義（ビッグになろうとするのはもうやめよう）

　正直、若い頃は歴史に名を残そうとか思ったりして、いろいろやってみたが、年をとると自分の器というか限界が見えてきて、もうどうでもよくなってきた。

　そりゃ確かに晩年、大物になる人々もいる。伊能忠敬とかそのタイプ。でも、よく考えてみると、いろいろやってみた人間じゃなくて若い頃から一筋みたいな人が成功している。僕みたいにフラフラしている人間は駄目なのだ。

　家康みたいに人の上に立ち続けて数十年というわけじゃない。他人に命令するなんてまっぴらごめんである。

　占いに初年運、中年運、晩年運というのがある。人生のピークがどこに来るかである。まあ、スポーツ選手は初年運だ。僕はあんまりいい人生とは言えない。思うのだが、こういう分け方をしても、自分の盛運がいつかなんてわかるのは死ぬときぐらいだろう。

　どうせ歴史に名を刻もうとしてもたいしたことない。まあ、テロリストや殺人者としてなら残せるかもしれないが、たぶん、被害者を目の前にしてガタガタ震えて何もできず警察に逮捕されるのがオチである。

　で、小物で十分だと思うのである。ゴルフで言う「パーで良いんだ、パーで」。ホームラン王じゃなくても、足とヒットを飛ばせばイチローになれるんだ。そう考えて、小さなことからコツコツとやっていく所存であります。

　以上、所信演説とさせていただきまーす。ごちそうさま。